マーケティング

競合は業界ではなくターゲットが決める!WEBマーケティングに活かす競合とは

競合とは、同じ業界のライバルのことを指すわけではありません。
本当に意識すべきなのは、自分が狙っているターゲットが「何を選択肢に入れているか」です。

例えばUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)。
当初は映画好きの方々をターゲットにしていたため、競合と呼べる存在はほとんどありませんでした。
しかし、映画好きの人口には限りがあるため、集客が伸び悩む時期がめちゃくちゃありました

そこで、家族向けの施策を打ち出したところ、来場者が急増し、現在では東京ディズニーランドと並ぶほどの人気となりました。



今と昔の変わりようです。左が現在のUSJ、右がターゲットを変更する前USJ

余談ですが、スパイダーマンがなくなったのは悲かったです

ですが、ターゲットが「家族」へと変わった瞬間、競合も一変するのです。
USJはそのような影響は少なかったかと思いますが、

ディズニーとどう差別するのかは大事なところだったと思います

もしも、起きるとしたらこんなことが起きるでしょう

映画好きがターゲットだった時は、映画館やDVDレンタルが競合でしたが、家族向けになると、ショッピングモールや動物園、遊園地、キャンプ場など、幅広いレジャー施設が競争相手となるのです。

つまり、競合とは「業界」によって決まるのではなく、「ターゲットの選択肢」によって変わるものなのです。


この考え方を他の業界に当てはめてみると、さらに理解が深まります。

例えばNetflixの競合を考えたとき、多くの方はAmazonプライムやHuluなど、同じ動画配信サービスを思い浮かべるかもしれません。
しかし、多くのユーザーは「暇つぶし」の手段として利用しているため、実際にはTikTokやSNSも競合になり得るのです。

つまり、「自分のビジネスが、ターゲットの中で何と比較されているのか?」をしっかり分析することが重要です。


話はずれますが、
この考え方から整骨院と美容室の業界に視点を置いてそれぞれのいい所と奪い取って考えてみます

整骨院の場合

整骨院では、施術前後の写真(B/A)をよく目にしますが、
そこに「ストーリー」が欠けていることが多いと感じます。


一方、美容室では「なぜこの髪型にしたのか」「どんな想いがあるのか」といった背景を一緒に発信していることがよくあります。

もし整骨院でも、「なぜ施術を受けることになったのか」「施術後にどう変わったのか」をストーリーとして伝えることができたら、お客様の共感を得られ、来院のきっかけにもつながるはずです。

一方、美容室では、「かっこよくなりたい」「綺麗になりたい」という願望が皆さん絶対にあるので


ビフォーアフターの写真を撮るスタジオブースを用意してみるのも面白そうだなと感じています(笑)

美容室の場合

美容室は、ホットペッパーなどを利用した新規集客が多いものの
リピーターが定着しにくいという課題があります。

初回ハンターですね(今名付けました)

初回割引を利用して来店されても、そのまま別の美容室へ行ってしまうケースが少なくありません。

この課題を解決するために、「回数券」を導入するのも一つの手です。
もちろん、オペレーション面での調整は必要ですが
「また来よう!!!」と思ってもらえる仕組みをつくることができます。

また、「髪を切った量に応じた特典」を提供するのも興味深いアイデアです。
例えば、「10cm以上カットしたらお店のシャンプーリンスセットをプレゼント!」といった形にすることで、

今までショートヘアにするか迷っていた方が、「せっかくだし挑戦してみよう」と思うきっかけになるかもしれません。

美容室にとっても、ショートヘアのお客様はカットの頻度が上がるため、
リピーター獲得につながる可能性があります。


競合を正しく捉えたうえで戦略を考えることが大切です。という話でしたが、次回します

ターゲットが変われば、競合も変わる。
そして、違う業界の成功事例を応用することで、新しいチャンスを生み出すことができます。

例えば、美容室のリピーターを増やすために、次のような考え方ができます。

  • 定期的な売上を確保する(目的)
  • ロイヤルカスタマーをつくる(戦略)
  • 回数券を配る(戦術)

このように、目的・戦略・戦術を整理すると、やるべきことが明確になります。
もちろん、これは思いつきの一例なので、さらに深掘りして検証する必要がありますが、非常に面白い取り組みになりそうです。

なお、目的・戦略・戦術については、また次の記事で詳しくお話ししたいと思います。

この視点を持つことで、より効果的な施策を考えられるのではないでしょうか。

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