はじめに
以前、「いい商品を出すには、まず作ってみて、改良を重ね、お客様の声を聞きながらアップデートしていくのが基本ですよね」といった話をしました!
本日は、その先の話をさらに深掘りしていこうと思います!
実は、企業の役割は「いい商品を作って社会に貢献すること」と思われがちですが
現実はそう単純ではありません。
ふたを開けてみると、戦略的に品質を下げて作ったり
「もっといいものが作れるのに、あえて作らない」ことが多いのです。
なぜそんなことが起こるのか? 具体例を交えながら解説していきます!!
企業が「もっと良いもの」を作らない理由
1. 企業の利益を守るため
例えば、花粉症。実は、日本には 花粉症を完治させる技術 がすでにあるって知っていましたか?
私は花粉症とは無縁だったので、最近まで知りませんでしたが(笑)
花粉症で困っている人って多いですよね。
「社会貢献が目的なら、花粉症を治してしまえばいいじゃん!」と思うかもしれません。
でも、花粉症がもたらす 経済効果は約1000億円 もあると言われています。すごい額ですよね?
それでも、花粉のせいで外出しなくなり、経済損失は 数千億円 にもなっています。
日本全体で見れば、花粉症を治したほうが絶対いいんです!!
しかし、 製薬会社にとっては、花粉症の薬が売れ続ける方が安定的に稼げる のです。
そのため、「根本的に治すよりも、対症療法で薬を売り続けた方が儲かる」という事情があるんですね。
これは「企業の売り上げを守るために、品質をあえて上げない」わかりやすい例です。

2. 長く使われると売れなくなる
スマートフォンや車のタイヤも同じです。
「もっと丈夫なバッテリーを作れる」 「もっと長持ちするタイヤを作れる」
技術的には可能ですが、それをやると 消費者が買い替えなくなる ので、企業の売り上げが落ちてしまいます。
そのため、 あえて劣化するように設計 されていることが多いんですね。
これは 「計画的陳腐化」 と呼ばれる戦略で、
- スマホのバッテリーが2〜3年で劣化する
- 修理代が高く設定されていて、新しいものを買った方が得に感じる
といった形で、企業は「次の売上」を確保し続けています。すごい!
3. あえて品質を下げることで成功する企業もある
「品質を下げる=悪いこと」と思うかもしれませんが、逆に 戦略的に品質を下げることで成功している企業 もあります。
例えば、みんな大好き 私も大好き「サイゼリヤ 」です。
実はサイゼリヤは 「わざと美味しくしすぎない」 って知っていましたか?
なぜかというと、
- 価格を抑えるため:美味しさを追求すると、高級な材料や複雑な調理工程が必要になり、価格が上がってしまう。
- 店舗ごとの味のばらつきをなくすため:調理工程をシンプルにし、どこの店舗でも同じ味にする。
- 飽きにくい味にするため:濃すぎず、適度な味付けにすることで、頻繁に食べても飽きない。
この結果、

安いのにちゃんと美味しい!
どこに行っても同じ味だ!!

という 最強のビジネスモデル になっているのです。
ファミレスで同じ味じゃなかったら、それはそれで面白そうですけど笑
サイゼリヤは「わざと品質を抑えることで、多くの人が安く楽しめるようにした」成功例ですね。
まとめ
「企業はもっと良いものを作れるのに、なぜ作らないのか?」
その理由は、
- 企業の利益を守るため(花粉症の例)
- 長く使われると売れなくなるため(スマホ・タイヤの例)
- 戦略的に品質を下げることで成功する場合もある(サイゼリヤの例)
一見すると「企業の都合で品質を下げている」と感じるかもしれませんが、
・企業が利益を確保できるからこそ、新しい技術開発が進む
・戦略的に品質を調整することで、多くの人が安く利用できる
という側面もあります。
今後は 「適正価格で長持ちする製品」 が増えてくれることを願うばかりです。
企業と消費者のバランスを取りながら、より良い製品が生まれることを期待したいですね!